【実体験】手術中に目が覚めた!?全身麻酔の術中覚醒:知られざるリスクとその対策
全身麻酔中の術中覚醒(Anesthesia Awareness)は、手術中に患者が意識を取り戻し、周囲の状況や痛みを感じるという現象です。
頻度は稀ですが、経験した患者にとっては大変ショッキングな出来事となり得ます。
「術中覚醒とはどのような現象で、どんな症状が現れるのか?」
「実際に術中覚醒を経験した人の体験談とは?」
「術中覚醒が発生する主な原因は何か?」
「医療チームが術中覚醒を防ぐためにどのような対策を講じているのか?」
「患者自身が術中覚醒を防ぐためにできる準備や対策は何か?」
本記事では、術中覚醒の原因や対策、筆者の術中覚醒の体験談を交えながら、この現象について詳しく解説します。
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術中覚醒とは何か?
術中覚醒とは、全身麻酔が施されている間に患者が意識を取り戻し、手術中の出来事や痛みを感じる現象を指します。
通常、全身麻酔は意識を完全に遮断し、痛みを感じない状態を保つために使用されますが、何らかの理由でその効果が不十分な場合、術中覚醒が発生することがあります。
術中覚醒の症状
術中覚醒の主な症状として以下が挙げられます。
- 手術中の音や会話を聞く
- 体が動かない状態での痛みの感覚
- 恐怖や不安を感じる
- 圧迫感や胸部の締め付け感
これらの症状は術後に患者に深刻な心理的影響を与える可能性があり、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を引き起こすこともあります。
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【恐怖】術中覚醒の体験談2選
以下に、海外で起こった衝撃的な術中覚醒の体験談と、実際に術中覚醒を経験した筆者の体験談をご紹介します。
有名な海外の逸話
Aさんは、ある日、腹腔鏡手術を受けるために全身麻酔を施されました。
手術が始まってしばらくすると、突然、周囲の音が聞こえ始めたそうです。
「最初は医師たちが話している声がぼんやりと聞こえました。その後、次第に意識がはっきりしてきて、手術器具が体内に入っている感覚が分かるようになったんです。でも、体は全く動かず、声を出すこともできませんでした。」
Aさんは手術中、強い痛みを感じながらも、何もできない恐怖に苛まれました。
また、呼吸も装置で管理されていたため、通常よりもかなり呼吸数が少なく、とても苦しかったようです。
身体を刻まれる痛みまで感じてしまった彼女の恐怖は、想像を絶するものだったのでしょう……。
その後、麻酔科医が異変に気づき、麻酔の追加投与が行われましたが、その間の体験はAさんの心に深い傷を残しました。
術後、Aさんは不眠やフラッシュバックに悩まされるようになり、心理カウンセリングを受けることになりました。
その後は徐々に回復していますが、この体験を通じて、術中覚醒のリスクについて多くの人に知ってほしいと語っています。
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2024年3月:筆者の術中覚醒体験
今年の3月、筆者も全身麻酔での手術に挑みました。
内容はなんてことない、親知らずの抜歯だったのですが、難症例で3本一気に抜くことや、時間も2時間程度かかることから、全身麻酔での手術になったのです。
実は筆者、お酒が強く麻酔もかなり効きにくい体質。
手術前に医師にも麻酔科医にも重々伝えた上で手術に臨みました。
手術する病院も、麻酔科の設置されている総合病院ですし、オペにも麻酔医がつきっきりになるため、問題はないと思っていました。
しかし、術中覚醒が起こりました。
術中覚醒の発生率は0.2~0.4%とされており、手術中に夢を見ただけでもこれにカウントされるため、実際ハッキリと記憶がある状態は、1000人に1人以下と考えられます。
しかし、親知らずの抜歯という簡単な手術にも関わらず、はっきりと恐怖を感じるほどの術中覚醒が起こったんです。
はっきりと意識が戻ったのを覚えています。
「手術が終わったのかな?」という思いは、医師たちの会話により間違いだということがハッキリわかりました。
術中覚醒では、意識だけが覚醒した状態で、身体は一切動きませんし、呼吸も自分で出来ません。
なんとか意識が戻ったことを伝えるために、眼を開けようとしても開きません。
次に手指を動かそうとしても、1mmも動きません。
次は足……肩なら……一つずつ試していきますが、全く動かせません。
声を出そうとも考えましたが、挿管されていることや、手術部位が口であることから、途中でやめました(もちろん声は出せません)。
そうしている間にも、カチャカチャという手術の音や、医師たちの会話が聞こえてきます。
全く意識が戻っていることに気づかれていません。
どんどんドキドキしはじめ、「足がもう少しで動かせるかも」と思った時、またふっと眠りにつきました。
今思うと、恐怖を感じ始めることで、心拍が上がり、それによって麻酔科医が覚醒に気づいたのかもしれません。
次に起きたのは、抜管(酸素の管を抜く)ときです。
麻酔科医に、抜管も麻酔の影響で忘れることが多いし、意識はうっすらしていると聞いていましたが、ハッキリと覚えています。
肩をトントンとされて意識が戻った瞬間、口内に味わったことのない激痛が走りました。
局所麻酔の効果も、この段階で完全に無くなっていたんです。
激痛とともに意識もはっきりと戻り、医師が夫に電話で手術終了を伝えている内容もはっきりと覚えています。
そのまま病棟に戻るのですが、戻ったときからすぐに看護師と会話ができ、自分で排尿処理ができるほど、すっきりと麻酔がとけていました。
口内に走る激痛と、術中の恐怖から、しばらく精神的にも辛かったことをハッキリと覚えています。
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術中覚醒の主な原因3つ
術中覚醒の発生にはいくつかの要因が考えられます。
麻酔薬の用量不足
患者の体重や体質に応じた麻酔薬の量が適切でない場合、意識が戻る可能性があります。
また、特定の患者では麻酔薬の効き目が弱い体質があることも知られています。
麻酔管理のミス
麻酔科医が複数の患者を同時に管理している場合、注意が分散し、麻酔の調整が適切に行われないことがあります。
特殊な手術環境
緊急手術や心臓手術など、患者の状態が不安定な場合、麻酔の深度を浅めに保つ必要があることがあります。
その結果、意識が戻るリスクが高まる可能性があります。
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術中覚醒の予防と対策
術中覚醒を防ぐためには、医療チームと患者双方の適切な準備と対応が重要です。
以下に、具体的な対策をまとめました。
医療チームによる対策
- 厳密な麻酔管理
患者の体重、年齢、既往歴を考慮し、適切な麻酔薬の種類と量を選択します。また、脳波モニター(BISモニター)を用いた麻酔深度のモニタリングにより、適切な状態を維持します。 - 手術前の十分なコミュニケーション
手術前に患者と医療チームがしっかりと話し合い、不安を軽減し、麻酔や手術のリスクについて理解を深めます。患者が安心感を得ることで、手術全体のスムーズな進行が期待できます。 - 麻酔科医の専門性向上
麻酔管理の質を高めるため、麻酔科医は継続的なトレーニングや最新技術の習得を行い、リスクを最小限に抑える努力を続ける必要があります。
患者ができる準備と対策
- 既往歴や体質の正確な情報提供
過去の麻酔経験やアレルギーの有無を詳しく医師に伝えることで、適切な麻酔計画を立てる助けになります。 - 医師との事前相談
手術や麻酔についての不安や疑問点を率直に相談することで、安心感を得ると同時に、リスク回避につながります。 - 信頼できる医療機関の選択
麻酔管理の体制が整っている病院や信頼できる麻酔科医がいる施設を選ぶことが、リスク軽減の鍵となります。
このように、医療チームの適切な対応と患者の積極的な準備が、術中覚醒を防ぐための重要な要素です。
不安がある場合は、遠慮せず医師に相談することをおすすめします。
ただし、筆者の場合は、これらを全てしっかりと行ったうえで、術中覚醒が生じています。
こうした場合は、もはや医療ミスと考えても良いのかもしれません。
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まとめ
術中覚醒は稀な現象ですが、患者にとって深刻な心理的影響を及ぼす可能性があります。
適切な麻酔管理と患者との十分なコミュニケーションが、この現象を防ぐための鍵です。
もし不安を感じている場合は、手術前に医師に相談し、疑問を解消しておくことをお勧めします。
実は、筆者は2024年の12月、術中覚醒を起こした病院で、別の手術を受けることになっています。
前回のことを今回の担当医に報告しても「夢」として扱われて、取り合ってもらえませんでした。
しかしながら、たまたま知り合った麻酔科医がこの病院に所属しており、調べたところ、ハッキリと「術中覚醒」の記録が記されていたそうです。
病院側からは、前回の入院では何一つ術中覚醒について触れられていません(それだけ覚えていない方が多いのでしょう)。
今回は麻酔科の部長が直々に担当してくださるそうですが、前回のことは相当根に持っている(本来は訴訟もできるレベルの事故です)ので、少々クレーマーになって来ようと思います笑
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<参考記事>
手術中にもし目が覚めたら――体験者が恐怖語る – BBCニュース