【インフルエンザ】1日で解熱だって! 新薬「ゾフルーザ」が凄すぎた!

寒い冬の代名詞でもある【インフルエンザ】は、2022年頃まで、徹底された感染予防の浸透により、息をひそめていました。

しかし、2023・2024年と、2年連続でその猛威を振るいました。

本記事では2023年の新年早々、インフルエンザA型に感染してしまった筆者が、知らぬ間に開発されていた新薬についてご紹介します。

インフルエンザの治療薬とは?

感染症を引き起こす病原体には、大きく分けると以下の二種類が存在します。

  1. 細菌
  2. ウイルス

扁桃炎や気管支炎などの風邪のような症状を引き起こす細菌としては、溶結性連鎖球菌や、肺炎球菌などが有名ですね。

こうした細菌による感染症を患った場合、細菌を壊したり、増加を抑制する「抗生剤」の投与が有効とされています。

一方、インフルエンザは【インフルエンザウイルス】による感染症であるため、抗生剤を投与しても効き目はありません

一般的にウイルス感染は、諸症状を和らげるという対症療法が主となります。

しかしながら、長年人々を苦しめているインフルエンザだからこそ、そのウイルスに効く薬が開発されています。

現在日本で多く用いられているインフルエンザの治療薬は、以下の5種類です。

  • タミフル:飲み薬。最も一般的とされる治療薬。体内でインフルエンザウイルスを増やさないようにする。A型・B型に効果があり、1日2回を約5日間服用する。
  • リレンザ:A型・B型のインフルエンザウイルス増殖を抑制する吸入薬。1日2回を5日間吸入する。
  • イナビル:リレンザ同様の吸入薬。1回のみの吸引で完結する。
  • ラピアクタ:点滴注射薬。1回の処置で完結する。
  • ゾフルーザ:近年開発された飲み薬。A型・B型に効果があり、1回の服用で完結する。

インフルエンザについては、発症後12~24時間以内に診察を受けることが推奨されています。

早すぎると、ウイルス量が少ないため検査で陽性を得られず、また発症後48時間以上が経過すると、ほとんどの薬で効果が得られないと考えられているためです。

2023年、1月3日の朝にインフルエンザを発症した筆者は、4日の朝に診察を受けたので、ギリギリのタイミングと言えます。

年末年始は診療を行っている病院が少ないため、特に注意が必要です。

インフルエンザの新薬「ゾフルーザ」を服用してみた

2023年、年始からインフルエンザA型に感染した筆者ですが、ラッキーなことに、診察を受けた病院では、インフルエンザの治療薬を医師と一緒に選ぶことができたのです。

そこで、効果を得られるのが早いと評判の新薬「ゾフルーザ」を服用してみることにしました。

「ゾフルーザ」の驚きのメリット!

  • 飲み薬であり、1回の服用で治療が完了するため、手間がかからず、飲み忘れを防ぐことができる。
  • 即効性があり、解熱が早い

リレンザやイナビルといった吸入薬は、むせてしまったり、うまく全部吸入できないといったアクシデントがあると、その効果を発揮できません。

そのため、日本では飲み薬であるタミフルが主流となっていますが、こちらの場合10回程度にわけて服用を続ける必要があるため、飲み忘れが懸念されています。

一方、飲み薬である上1度の服用で済むゾフルーザは、確実に規定量を摂取可能なうえ、何度も内服する手間もないことから、人気を集めはじめました。

さらに注目されているのが、その即効性です。

ゾフルーザを服用すると、約4時間程度で効果があらわれはじめ、1日後には解熱されると言われています。

筆者の場合、服用前は40℃近い熱があり、内服後もしばらく高熱が続いていましたが、一晩明けると、なんと37℃台にまで解熱していました。

ゾフルーザを服用した翌日の体内のウイルス量は、タミフルを服用した場合のおよそ1/100と言われています。

辛い高熱が数日間続くインフルエンザですが、ゾフルーザの服用によりたった1日で解熱に至るのは、とても嬉しいポイントですね。

要注意! ゾフルーザの「デメリット」

  • 副作用が長引く恐れがある
  • 耐性ウイルスに感染していると効果が得られ難い

ゾフルーザでも、タミフル同様に吐き気や下痢に加え、鼻血や血尿などの出血症状が報告されています。

さらに、服用が1度で済む分、体内に残っている期間も長いため、副作用も長く続くことが懸念されます。

筆者の場合、不正出血が5日間ほど続きました。

また、他の治療薬同様、薬の耐性を持つウイルスに感染した場合は効果が得られません。

ゾフルーザの場合、服用から24時間後に38℃以上の高熱があった場合、効果が得られていないと考えて良いようです。

しかしながら、即効性が高い故、効果が得られなかったことも早く分かるため、再度診療を受ける時間的余裕が残されていると考えれば、ある意味メリットと言えるかもしれません。

まとめ

総合的に判断し、インフルエンザに感染するたびに高熱に悩まされている筆者の場合、解熱が早いというだけでも、ゾフルーザは最高の治療薬でした。

もちろん、本記事で記載した以外にも、メリットやデメリットはあることでしょう。

もしインフルエンザに感染した場合、医師としっかり相談した上で、自分に合った治療薬を内服することをオススメします。

そうすることで、少しでも早く元気を取り戻せると良いですね。