【おたふくかぜ】予防接種の完全ガイド!料金、接種時期、接種が必要な理由とは?
おたふくかぜ(ムンプス)は、多くの子供がかかる感染症の一つです。
感染すると、耳の下あたりにある唾液腺が腫れる特徴的な症状が現れるため、周囲にも感染しやすく、学校や保育園などでの集団感染を防ぐためにも予防が重要です。
しかしながら、おたふくかぜは公費での予防接種には含まれていないので、予防接種事体の情報が少ないのが現状です。
「他の予防接種とおたふくかぜワクチンを同時に受けることはできるのか?」
「おたふくかぜ予防接種の費用はどのくらいかかるのか?」
「おたふくかぜワクチンはいつから、どの時期に受けるべきか?」
「おたふくかぜ予防接種の具体的な受け方や注意点は何か?」
そこで本記事では、おたふくかぜの予防接種に関する詳しい情報をお届けします。
おたふくかぜとは?どのような病気?
おたふくかぜは「ムンプスウイルス」というウイルスが原因で引き起こされる急性のウイルス感染症です。
主な症状として、唾液腺が腫れることが多く、痛みや発熱が伴います。
症状は約1週間程度続き、安静にしていれば自然に回復しますが、まれに以下のような合併症が生じる可能性があります。
- 難聴:耳の聴力が低下することがあり、稀に永久的に聴力を失うこともあります。
- 髄膜炎:脳や脊髄の膜に炎症が生じることがあります。
- 精巣炎、卵巣炎:思春期以降にかかると、男性では精巣、女性では卵巣が腫れることがあり、不妊のリスクも指摘されています。
おたふくかぜは自然治癒することも多いですが、これらの合併症を防ぐためにも予防接種が推奨されています。
おたふくかぜ予防接種の概要
おたふくかぜの予防接種(ムンプスワクチン)は、日本では「任意接種」となっています。
自治体によっては助成金が出ることもありますが、多くの地域では接種費用が自己負担となります。
そのため、接種を受けるかどうかは、各家庭の判断が求められます。
接種するべき理由とタイミング
おたふくかぜのワクチンは、子どもが集団生活を始める前に接種しておくのが理想です。
接種推奨時期とその理由について見ていきましょう。
- 接種の推奨時期:1歳以上から小学校入学前までに1回の接種を推奨されていますが、2回接種することがより確実な予防効果を得るために推奨されることもあります。
- 年齢別の推奨タイミング:1歳時に1回目を接種し、就学前に2回目を受けるとよいとされています。
- 集団生活前の接種のメリット:集団生活の場で感染が広がるリスクが高いため、保育園や幼稚園に入園する前に接種しておくことで安心です。
予防接種の方法と流れ
おたふくかぜの予防接種は、通常の小児科で受けることができます。
以下は、具体的な接種の流れです。
- 予約:かかりつけの小児科やクリニックに予約を入れます。おたふくかぜワクチンは任意接種のため、病院によっては在庫がない場合があるため、事前の確認が必要です。
- 当日の流れ:
- 診察:体温測定などの簡単な診察を行い、問題がないことを確認します。
- 接種:接種部位は通常、腕に注射を行います。
- 経過観察:接種後、アレルギー反応などが出ないことを確認するため、15分ほど待機します。
予防接種の料金
おたふくかぜ予防接種は任意接種のため、医療機関によって料金が異なります。一般的な価格帯は以下の通りです。
- 費用の相場:1回あたり4,000円〜7,000円程度(筆者の子どもも受けましたが、一回目で7,000円かかりました……)
- 2回接種の場合の総額:およそ8,000円〜14,000円ほど
- 自治体の助成金制度:一部の自治体では助成金を出している場合があります。お住まいの地域の助成制度については、自治体の公式サイトで確認してください。
ワクチンの効果と副反応について
おたふくかぜワクチンの効果は非常に高く、接種を受けたほとんどの子供が免疫を獲得します。
2回接種することでより高い予防効果が得られますが、100%予防できるわけではありません。
また、副反応についても以下のようなリスクがあります。
- 軽い副反応:接種部位の腫れや発熱、倦怠感など。通常、数日で改善します。
- 重篤な副反応(稀):アナフィラキシーショック、重いアレルギー反応など。万が一、接種後に異常を感じた場合はすぐに医療機関に相談しましょう。
予防接種後の注意点
おたふくかぜのワクチン接種後には、いくつかの注意点があります。
- 接種後の入浴:通常は接種当日も入浴できますが、接種部位を強くこすらないように注意しましょう。
- 体調管理:接種後1週間程度は発熱などの副反応が出ることがあるため、子供の体調に気を配りましょう。
- 周囲への配慮:家庭内で感染が広がるリスクがあるため、接種を受けていない家族がいる場合、注意が必要です。
さらに、予約する医院は、他の公費での予防接種を受けている医院と統一することがおすすめです。
というのも、おたふくかぜワクチンを他の生ワクチン(例えば、麻しん風しんワクチンや水ぼうそうワクチン)と一緒に接種する場合、通常は4週間の間隔を空ける必要があります。
一方、不活化ワクチン(インフルエンザ、B型肝炎など)であれば、同じ日に接種したり間隔を空けずに接種したりしても問題ありません。
こうした接種のスケジュールや組み合わせについてしっかり管理してもらうためにも、接種は一か所の医院で統一することがおすすめです。
おたふくかぜワクチンの接種を受けるべきか?
おたふくかぜワクチンは、合併症のリスクを軽減するためにも推奨されていますが、任意接種であることから、接種するかどうかを迷われる保護者も多いかもしれません。
以下の観点から接種を考えてみると良いでしょう。
- 費用対効果:感染による難聴や髄膜炎などのリスクを避けるために、接種費用は妥当であると考えるかどうか。
- 家族の事情:兄弟がいる家庭では、家庭内感染のリスクも高くなるため、接種の必要性が増します。
おたふくかぜワクチンのQ&A
Q1: おたふくかぜにかかった後でも予防接種は必要ですか?
A: 一度かかると免疫ができるため、再度かかることはまれですが、確実な免疫を得るために医師と相談すると良いでしょう。
Q2: 2回接種する必要があるのでしょうか?
A: 2回接種することでより確実な免疫を得ることができますが、1回のみでもある程度の免疫は期待できます。
Q3: 他の予防接種との間隔はどれくらい空ければよいですか?
A: 他の生ワクチン(風疹や麻疹など)とは4週間、その他のワクチンとは1週間空けることが望ましいです。
まとめ:おたふくかぜワクチンで大切な子供を守る
おたふくかぜ予防接種は、子供の健康を守るために重要な任意接種です。
特におたふくかぜによる合併症のリスクを避け、集団生活での感染を予防するためにも推奨されています。
接種は1歳以上から可能で、1回の接種でも一定の効果がありますが、2回接種することでより確実な免疫を得られます。
費用は自己負担ですが、自治体によっては助成が出る場合もあるので、各自治体の情報を確認しましょう。
また、接種後の副反応や注意点にも気を配り、安心して予防に努めることが大切です。
接種タイミングや接種方法について、かかりつけの医師に相談しながら、適切な時期に予防接種を受けることで、お子さんが安心して成長できる環境を整えていきましょう。